Sysmex PS-10 Sample Preparation System

フローサイトメトリーを用いた臨床診断における課題とそのソリューション

白血病とリンパ腫など造血器腫瘍の検査では、最大100 種類のモノクローナル抗体試薬を複数のチューブに分注する必要があるため、手間がかかります。また、単純作業によって引き起こされるエラーが、結果の精度に大きな影響を与える可能性があります。私たちは、お客様のデータや結果のばらつきを最小限に抑えて効率と一貫性を高めることを目指し、PS-10 を完成させました。2019 年の北米での発売以来、多くのラボがこの機器を使用し、FCM 検査ワークフローで重要な役割を果たしています。

自動化ソリューション”PS-10”の開発

多様なピペッティングに対応するCavro® Omni Robot やFCM 前処理に必要となる正確な流量制御を提供するCavro Centris Pump など、いくつかの既存のテクノロジーを新しい機器に直接インテグレートしました。これらはPS-10の主要なオペレーティングコンポーネントを形成し、そこにTecan とSysmex 社双方の追加モジュールを組み合わせることで設計が完成しました。

プロジェクトの成功の鍵

革新的な液体自動分注機やラボの自動化において高い実績をもつTecan に最初にアプローチをしました。神戸にあるSysmex 社の本社と米国のカリフォルニアにあるTecan のハードウェアチーム、そしてドイツのマインツにあるTecan のソフトウェア開発チームとの間でコラボレーションを行う、まさにグローバルな取り組みでした。この経験値の結集こそが、このプロジェクトの成功の鍵でありました。