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Inova Diagnostics QUANTA-Lyser® 3000

Immunodiagnostics

QUANTA-Lyser 3000は、酵素免疫測定法(EIA)および免疫蛍光測定法(IFA)の処理過程で使用されるハイスループット装置で、短時間の手動操作で迅速に作業を完了することができます。

OEM契約を結ぶ際には、専門的なスキルを持ったパートナーが必要です。アプリケーションに最適なシステムを協力して設計する、共同作業のプロセスです。

Bryan Hoenig, Vice President of Commercial Operations at Inova Diagnostics

体外診断薬におけるエンドツーエンド(端末間)トレーサビリティの実現

サンディエゴにあるInova Diagnostics社は、国際的なヘルスケア企業Werfen社のグループ会社で、自己免疫診断の世界的なマーケットリーダーです。同社は、自己免疫検査の効率的な自動化と高品質の試薬を世界のラボに提供するとともに、この分野における精密医療のアプリケーションの開発に取り組んでいます。Inova社は、全身性エリテマトーデスや関節リウマチなどのリウマチ性疾患から、セリアック病や炎症性腸疾患などの消化器系疾患に至るまで、自己免疫疾患に対応した幅広い製品を提供しています。

 

臨床検査室におけるトレーサビリティ要件への対応

世界中で自己免疫疾患に対する認識が高まり検査が増える中、Inova社のお客様は、大量の検査に対応するために、より効率的な自動化ソリューションを必要としていました。Inova社コマーシャルオペレーション担当副社長のBryan Hoenig氏は、次のように説明します。「臨床検査室は総じて、包括的な品質管理システムの確立のために、ISO15189または同様のローカル規格に基づく認定要件を満たしている必要があります。これらの新しい要件には、分析方法の文書化、オペレーターのトレーニングと認定、試薬の完全なトレーサビリティ、処理と結果報告全体を通してのサンプルのポジティブ患者識別など、トレーサビリティに対する要求が追加されています」

検査室がこのようなトレーサビリティ要件を満たすことができるよう、Inova社は統合ラボラトリーを開発しました。これはInova Diagnosticsの機器をネットワーク化し、システム間の通信を可能にするポートフォリオです。Hoenig氏は続けます。「認証という点から、これにより検査室はワークフローの効率を高めるための改善を図り、所要時間を短縮し、生産性を高め、同時に品質管理を最適化することができます」

 

複合プラットフォームの開発

統合ラボラトリーの重要な特長は、TecanとのOEM契約に基づいて製造された酵素免疫測定法(EIA)/免疫蛍光測定法(IFA)処理装置QUANTA-Lyser®ファミリーです。「一般的には、検査室は酵素結合免疫吸着検査法(ELISA)とIFAの両方を1台で行える単一のシステムを求めています。1つのプラットフォームにすべてが集約されている利便性が好まれているのです。QUANTA Lite®とNOVA Lite®の試薬とスライドにはバーコードが付いており、検証とトレーサビリティが可能です。結果はデータ管理ソフトウェアQUANTA Linkを介して検査情報システムへ直接報告されます」とHoenig氏は付け加えます。

QUANTA-Lyserの各モデルは、同じTecanのリキッドハンドリングシステムをベースに、目的とするスループットとアプリケーションに応じてカスタマイズされています。「当社の最新のプラットフォームQUANTA-Lyser 3000は、4つの独立したプローブを持つオープンシステムで、一度に最大240サンプルのハイスループット処理を実現します。検査室では、プラスチックの使用量を減らそうという動きが活発になっていますが、このシステムでは、洗えるプローブを採用しているのも嬉しいところです。これにより、プラスチックの使い捨てチップが不要になり、環境にやさしいだけでなく、コスト面でも大きな節約になります」

「OEM契約を結ぶ際には、専門的なスキルを持ったパートナーが必要です。アプリケーションに最適なシステムを協力して設計する、共同作業のプロセスです。特に免疫蛍光検査は専門分野ですので、自己免疫のアプリケーションに理解があり、必要なハードウェアのオプションを提供してくれる会社と関係を築きたいと考えていました。Tecanはこの分野で最高の能力と自動化に関する幅広い知識を持っていたため、私たちのビジョンを実現するのに役立ちました。それだけなく、品質を非常に重視する私たちの組織と同じように、Tecanも品質を重視していました。相互に信頼できる関係を育み、維持していくことが大切だと思います」