Tecan uses cookies to improve our website. By continuing to browse our website, you accept our cookie policy.

This content is available also in other languages

x

This content is available also in other languages

Codex DNA BioXp 3200

Genomics / COVID-19

BioXp 3200システムは、高度な遺伝子アセンブリー技術により、合成ゲノムやゲノムパーツの研究開発活動を加速します。

ADPのpLLD機能により、各ピペッティングステップにおける正しいZ軸を決定する自動キャリブレーションアルゴリズムを開発できました。プロジェクトの開始から最初の機器の製造まで18ヶ月を要しましたが、これを当社単独で作製するのは困難だったと思います。

Dr Dan Gibson, inventor of Gibson Assembly® molecular cloning methodology and Chief Technology Officer at Codex DNA

独自のDNAをプリントする — ワクチン開発の設計図

世界で猛威を振るうCOVID-19パンデミックに対処するためには、新しい診断テスト、治療薬、さらにワクチンの迅速な開発が必要になります。Codex DNA社では、合成SARS-CoV-2ゲノムおよびゲノムパーツの迅速な開発を可能にする高度な遺伝子アセンブリー技術により、科学者の研究開発活動を支援しています。同社のBioXp™ 3200は、世界中の研究者が自分のラボで合成遺伝子コンストラクトを迅速に構築することを可能とするシステムです。ワクチン開発や治療、診断のためのアッセイの設計とデリバリーのワークフローを加速します。

 

パンデミックワクチンの開発需要への対応

BioXp 3200システムの開発の原点は、COVID-19より前の別のウイルスによるパンデミックの脅威に遡ります。Gibson Assembly®分子クローニング法の発明者で、Codex DNA社の最高技術責任者Dan Gibson博士は、米国政府と製薬業界の協力者から依頼を受けました。それは、H1N1(豚インフルエンザ)の大流行後、感染性物質を分離してワクチン開発者に配布するという重要な課題を克服し、ワクチン開発を効果的に進めるために、合成H1N1ウイルスゲノムコンストラクトを迅速に生産する合成生物学技術を設計してほしいというものでした。それからわずか数年後、中国でH7N9(鳥インフルエンザ)型パンデミックインフルエンザが発生した際、その合成生物学の技術をBioXp 3200システムのプロトタイプで活用し、H7N9パンデミックワクチンの開発プロセスを大幅に加速させることができたのです。

Codex DNA社(旧SGI-DNA社)のチームでは、必要とされるスループットと精度を達成して遺伝子コンストラクトを世界中に供給するには、お客様が自身のラボで生成するのが最も効率的であると考え、自動化プラットフォームを開発しました。これにより、手作業で数週間から数ヶ月かかっていた設計が、数時間から数日でできるようになるのです。Codex DNA社の計装エンジニアリング担当副社長であるLaurence Warden氏は、次のように説明します。「システム開発プロジェクトはすべて自社で行うことを決め、プラットフォームを一から作り上げることにしました。とはいえ、リキッドハンドリングだけは例外でした。私たちのプロトコルには、わずか3~4マイクロリットルから最大180マイクロリットルまで、大量の液体移送が必要で、そのために正確で信頼性の高いピペッターを開発するのは非常に難しいということが経験上わかっていました」

 

COVID-19に挑む

BioXp 3200システムは2015年に発売されました。世界中でインストールベースはすでに数百台に拡大しており、SARS-CoV-2ウイルスの調査や新規ワクチン、治療薬、診断薬の開発を行うラボにとって最適なシステムとして位置づけられています。「当社のシステムの特徴として、すべての注文に対して、構築されるコンストラクトに特化した完全カスタム試薬カートリッジが含まれることが挙げられます。バイオインフォマティクス、DNA設計、製造に関する社内の専門知識と能力により、お客様がオンラインの注文ポータルに遺伝子配列を入力してから試薬カートリッジが出荷されるまでを、大抵24時間かからずに完了できます。こうした迅速な対応は、今回のCOVID-19危機におけるワクチン開発研究を加速させる上で不可欠です。SARS-CoV-2のゲノム配列が初めて公開された数時間後には、ワクチン開発に使用するコンストラクトの受注が開始されました」

 

市場投入までの時間を短縮

Codex DNAチームは、コンパクトなデザイン、チップの排出機能、そして何にも増して圧力式液面レベル検出(pLLD)の機能から、Cavro®空気圧液面検知方式ピペッター(ADP)を同社にとって最適なアプリケーションとして選びました。「ADPのpLLD機能により、各ピペッティングステップにおける正しいZ軸を決定する自動キャリブレーションアルゴリズムを開発できました。プロジェクトの開始から最初の機器の製造まで18ヶ月を要しましたが、これを当社単独で作製するのは困難だったと思います」

当時、ADPは発売されたばかりでしたが、Codex DNA社では、以前からTecanのリキッドハンドリングプラットフォームとコンポーネントを使用しており、ADPもしっかりとした造りで信頼性が高いという確証を得ていました。「Tecanのエンジニアには、統合プロセスの早い段階から協力していただき、課題をいくつか克服することができました。そして、私たちのテストリグでは、設計仕様に概説されている実行回数の3倍以上の回数を成功裏に完了しました」

 

最適なシステム解析とカスタマーサービスのための機能の追加

ADPの圧力感知機能はCodex DNA社の分析ツールとして活用されています。遺伝子のアセンブリー中に問題が生じた場合、チームはデータログを過去に遡って調査することができます。「すべてのピペッティングステップの圧力ログを見ることができ、例えば、吸引中にフォイルの一部や破片がチップを塞いで圧力が急上昇していないかをチェックすることができます」Codex DNA社最高商務責任者のBrian Donnelly氏は、こう付け加えます。「これはトラブルシューティングにとても役立ちます。ログやエラーコードの有無に基づいて、機械学習アルゴリズムを活用して機器を積極的にサポートし監視することができるのです」

 

COVID-19に挑む

BioXp 3200システムは2015年に発売されました。世界中でインストールベースはすでに数百台に拡大しており、SARS-CoV-2ウイルスの調査や新規ワクチン、治療薬、診断薬の開発を行うラボにとって最適なシステムとして位置づけられています。「当社のシステムの特徴として、すべての注文に対して、構築されるコンストラクトに特化した完全カスタム試薬カートリッジが含まれることが挙げられます。バイオインフォマティクス、DNA設計、製造に関する社内の専門知識と能力により、お客様がオンラインの注文ポータルに遺伝子配列を入力してから試薬カートリッジが出荷されるまでを、大抵24時間かからずに完了できます。こうした迅速な対応は、今回のCOVID-19危機におけるワクチン開発研究を加速させる上で不可欠です。SARS-CoV-2のゲノム配列が初めて公開された数時間後には、ワクチン開発に使用するコンストラクトの受注が開始されました」

 

ADP製品のハイライト:

  • 完全にプログラム可能な空気圧式ピペッティング — お客様独自のアプリケーションのニーズに対応
  • 優れた分解能 — 1インクリメントあたりわずか25 nl(1,000 μlで40,000インクリメント)
  • 広範なピペッティングレンジ — 5 μl未満から1,000 μlまで
  • プロセスの安全性 — エラー処理、チップ検出センサ、高分解能圧力センサを統合
  • メンテナンスフリー設計 — 信頼性の高い長期運用が可能
  • 選べるTecanのディスポーザブルチップ — 用途に合わせて10、50、200、1,000 μlのチップを選択可能
  • チップ排出機構 — 組込みを簡素化

 

Cavro ADPの詳細については、こちらをご覧ください。